NICUで働くメリット・デメリット

NICUで働くことは一般病棟で働く看護師とは違うメリットを得ることができます。しかし、NICUだからこそ起こるデメリットももちろんあります。

NICUで働くメリット・デメリット
赤ちゃんをケアするメリット

赤ちゃんをケアするメリット

新生児が処置の対象となるため、専門知識と高い技術を学ぶことができるという点がNICUで働くメリットのひとつです。一般病棟では経験することができない高度な医療スキルを身に付けられるでしょう。赤ちゃんをケアするためには、表情や心拍数などを注意深く観察し、少しのサインも見逃さぬようにすることが必要です。まだ言葉では伝えることができない小さな患者の些細な変化に素早く反応し、都度適切な対応を考慮することで、アセスメント能力が鍛えられることでしょう。
またNICUでは最新鋭の高度な医療機器が揃えられており、これらを使って成人よりも繊細な管理が必要となる赤ちゃんのケアを行います。人工呼吸器もその一例ですが、とても小さな気管にチューブを数センチ挿入するという技術力も必要になってきます。このため、新生児の人工呼吸器管理ができるようになると、成人を相手にした場合は精神的な負担が随分少なく感じるそうです。
NICUで働くメリットは、技術的なものばかりではありません。ワンフロアのため基本的には移動距離が少なく済み、赤ちゃんは体重が軽いので、患者の身体を支えたり移乗させたりする際にも、成人に比べてかなり楽に行うことができます。
そして一番特徴的だと言えるのは、生まれたばかりの小さな命を相手にする、ということです。ハンデやリスクを抱えながらも一生懸命生きようとする姿は、人間としてたくさんの教えを与えてくれます。残念ながら赤ちゃんが亡くなってしまい辛い思いをすることもありますが、少しずつ回復し成長していく姿を見られた時の感動は、他の場所では味わうことのできないやりがいとなるでしょう。生きる意味や、家族の愛情、命の尊さについて考えさせられると共に、自分も頑張って生きようと思わせてくれる、貴重な仕事です。

NICUのデメリット

NICUのデメリット

生まれたばかりの赤ちゃんは、当然身体も小さく体重も軽いので、あらゆる面で成人とは大きな違いがあります。投薬量や、常にチェックしなければならないバイタルの正常値も全く異なるのです。そのためNICUでの看護に慣れてしまうと、その後一般病棟に移ったときにはなかなかその違いに慣れることができない、というデメリットがあります。
そしてNICUで働く看護師が最も辛いと感じることは、やはり赤ちゃんが亡くなってしまうことです。懸命に生きようとした命が消えてしまう辛さはもちろんのこと、両親から怒りや不満をぶつけられることもあります。24時間体制で神経を張り詰めてケアをしていても、現代の医学ではどうしようもないこともあり、ショックを受けて辞めてしまう人もいるほどです。

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